こんにちは!産後姿勢アドバイザーの鈴木加代子です。
前回のブログで、産後の運動の開始時期についてお話ししました。
いつから開始できるの?という方はこちらのブログをお読みください
↓
ブログ:産後の運動、いつから始められる?
今日は「産後の運動、何をすればいい?」というテーマ、産後に行いたい&気をつけたい運動の種類や強度について考えてみたいと思います。
産後、絶対やるべき!絶対NG!の運動は、ない。
こんなことを言っては元も子もないのですが、、結論から言うと「産後の運動〇〇を絶対やるべき!」「〇〇は絶対NG!」と言うものはありません。
なぜなら、妊娠前の運動歴や、妊娠・出産・産後の経過は人それぞれだからです。
妊娠前は競技スポーツの選手で毎日トレーニングしていたと言う方もいれば、特別な運動は高校の体育以来という方もいる。
妊娠中は絶対安静でずっとベッドの上で過ごしていたという方もいれば、毎日散歩したりマタニティフィットネスを楽しんだという方もいらっしゃると思います。
お産にかかった時間や出産の方法、産後の育児の様子も千差万別。
産後に特別な症例がない限りは、ママご自身の心身の状態を踏まえて、ご自身の運動の目的に応じて運動しましょう、ということになります。
ヨガが好き、ランニングが好き、という好みもあるかと思います。運動は楽しく継続できるのことも大切なので、好きな運動・トライしてみたい運動に取り組めるといいですよね!
絶対やるべき!絶対NG!はないと述べましたが、産後特有の症状に対する配慮は必要なので、「オススメ」「産後半年〜1年近く経ってからが良い」と思う点はあります。
これを理解しておくと、ご自身でチョイスする際の助けになると思うので、一緒に確認していきましょう!
産後のからだを考慮して〜オススメの運動・開始を少し待った方が良い運動
産後約1年は、妊娠・出産した体を元の状態に回復させていく特別な時期であり、妊娠前とは異なる生活(授乳・オムツ替え・抱っこにおんぶ)を送る時期です。
開始を少し待った方が良い運動
この「産後の特別な時期」を終えてから開始した方が良い運動があります。
・競技性のある運動
・転倒の危険や強い接触がある運動
・局所的に大きな負荷がかかる運動
なぜこれらは産後の運動として避けたいかというと「産後約半年ほどは、関節周囲の結合組織が緩い状態が続いているから」です。
出産時赤ちゃんがスムーズに出られるよう、妊娠中から産後にかけては関節結合組織を緩めるホルモン(リラキシン)が分泌されています。
この関節周囲がゆるっとした状態で、転ぶ・衝突がある・機敏な動きを必要とする・過度な負荷がかかる運動をすることで、関節周囲の結合組織を痛めてしまう恐れがあるからです。
そういったい観点からは、産後(特に半年位)は球技やウィンタースポーツなどよりも「マイペースに進められるフィットネス」の方がオススメです。
マイペースに進められるものの一つに「ランニング」がありますが、ランニングもちょっと様子見が必要です。授乳中でまだ回数が頻回、という場合、走った時に乳房が揺れることでおっぱいが張って痛くなってしまったりすることがあります。
またランニング時足にかかる着地の衝撃は体重の約3倍と言われます。歩行時は1.2〜1.5倍ほどなので、およそ倍の衝撃です。最初から長時間のランニング、となると膝や足首を痛めてしまうことがあるので、兎にも角にも、様子を見ながら少しづつ。
また「足」と書きましたが、「骨盤底筋」にも当然歩行時より大きな負荷がかかります。尿もれが気になる…という場合は、骨盤底筋を含む体幹部のインナーマッスルをしっかり回復させてからランニングをスタートするのが望ましいでしょう。
※骨盤底筋?尿もれ?詳しく知りたい方は、下記のブログをご覧ください↓
ブログ:産後の尿もれはなぜ起こる?
オススメの運動〜産後に特化したプログラム・産後に理解のある指導者
特別な運動ではなくても、「晴れた日に赤ちゃんとお散歩する」、1日1回必ず「伸び・バンザイする」これも立派な産後フィットネス!この2つは、ご自身でできるとってもオススメの産後の運動です。もう少し、本格的に、という場合には…
「産後」と銘打っているプログラム・産後の心身への理解が深い指導者とともに行う運動がおすすめです。
産後は先述のリラキシンの影響や、前屈みの姿勢が多い育児動作、徐々に重さを増す赤ちゃんの抱っこなどにより、様々なマイナートラブルが引き起こされます。
代表的なものとして
・肩こり・腰痛
・骨盤周囲の痛み(恥骨痛・仙腸関節痛)
・腱鞘炎・膝関節痛
・尿もれ
(他にも、抜け毛・目の疲れ・倦怠感・イライラ)などがあります。
産後の運動というと「ダイエット」「体型戻し」「骨盤調整」と言った美容目的のイメージが強いかもしれませんが、マイナートラブルを緩和・解消して、快適な体を作っていくことも大きな目的の一つです。
また、マイナートラブルの他にも
・乳腺の発達→バストの圧迫や揺れを避ける
・腹直筋の離開→腹筋のトレーニングの方法や順序を考慮
・会陰部や帝王切開の傷の痛みや不快感→強い圧がかかる体勢や用具の使用を控える
など、運動する上で産後ならではの配慮が必要な点があります。
「産後」と銘打っているプログラムやレッスンは、マイナートラブル緩和・産後の体への配慮があるので、安心して取り組めます。
昨今はYouTubeでもInstagramでも、様々な産後向けエクササイズ動画があり、手軽に産後の運動もできるようになっています。私自身も、動画をアップしているので是非ご覧いただきたいと思っています。おうちで手軽に取り組めるのも魅力ですね。
さらにもう一つ「安全」「効果」を追求するなら、是非、産後運動について理解を深めているトレーナー・インストラクターからの指導を受けることをオススメします!(グループエクササイズでも、パーソナルトレーニングでも)
今のご自身のお体にとって、必要なエクササイズの種類・回数・頻度というところまでは、配信動画をみながら行うだけでは残念ながら難しい部分もあります。
産後運動の専門家と一緒に運動できれば、今のあなたにとって必要なことを盛り込んでもらえますし、何か質問があれば、その場で聞くこともできます。
「安心・安全」であり「効果的」な産後運動を行うことができますよ!
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